皆さん、こんにちは。
Body Craft Salon MAVERICK代表の小坂です。
「朝は時間がないから朝食を抜いている」
「ダイエットのために朝食を食べない」
——こんな方、多いのではないでしょうか?
一方で、「朝食抜きは16時間ファスティングになるから体にいい」という情報も広まっています。
結論から言うと、科学的エビデンスは「朝食を抜くデメリット」の方が圧倒的に多いことを示しています。ただし、一部の条件下ではメリットもあります。
今日は、朝ごはんを抜くと体に何が起きるのか、科学的研究に基づいてメリット・デメリットを徹底解説します。
あなたにとって朝食が必要かどうか、一緒に考えてみましょう。
朝食を抜くことで起こる最も深刻な問題の一つが、「セカンドミール効果」の喪失です。
朝食を食べると、昼食後の血糖値上昇が穏やかになる
——これを「セカンドミール効果」と呼びます。
逆に、朝食を抜くとこの効果が得られず、昼食後の血糖値が急上昇してしまうのです。
2019年のOgataらの研究(British Journal of Nutrition)では、健康な若者を対象に朝食を抜いた場合の血糖値変動を測定しました。
なぜこうなるのでしょうか?
朝食を抜くと、体内の遊離脂肪酸(NEFA)が上昇し、これが肝臓のインスリン抵抗性を引き起こすためです。
「朝食を抜いてカロリーを減らしているから大丈夫」と思っていませんか?
実は、同じカロリーを摂っても、朝食を抜くだけで血糖値の乱高下が激しくなるのです。これが長期的には糖尿病リスクにつながります。
「ダイエットのために朝食を抜いている」という方、残念なお知らせです。
科学的研究は、朝食欠食と肥満の関連を明確に示しています。
2020年にMaらが発表したメタアナリシス(Obesity Research & Clinical Practice)では、朝食欠食と肥満の関係を複数の研究から分析しました。
愛媛県の766名を対象とした研究では、朝食欠食が肥満指標に与える影響が定量化されました。
朝食欠食の影響は、肥満だけにとどまりません。
心臓血管疾患のリスクも上昇することが、大規模な疫学研究で明らかになっています。
2016年にKubotaらが発表した「Japan Public Health Center Study」は、82,772人の日本人を約13年間追跡した大規模研究です。
研究者らは、朝食欠食が血圧上昇やインスリン抵抗性を介して心血管疾患リスクを高めると考察しています。
「朝食を抜くくらいで脳卒中リスクが上がるの?」と驚かれるかもしれません。
でも考えてみてください。
朝食欠食 → 血糖値の乱高下 → 血管への負担 → 長期的なダメージ……この連鎖が10年、20年と続けば、リスクは確実に積み重なります。
「朝ごはんを食べると頭がスッキリする」——これは感覚的なものではなく、科学的に実証されている事実です。
2009年のHoylandらのシステマティックレビュー(Nutrition Research Reviews)では、朝食と認知機能の関係を複数の研究から分析しました。
脳はエネルギー源として主にブドウ糖(グルコース)を使います。
朝食を抜くと、脳へのエネルギー供給が不安定になり、認知機能に影響が出るのです。
トレーニングをしている方、特に筋肉をつけたい方にとって、朝食欠食は大きなデメリットがあります。
朝起きた直後は、ストレスホルモンであるコルチゾールが1日で最も高い時間帯です。
コルチゾールは「異化ホルモン」とも呼ばれ、筋肉を分解してエネルギーを作り出す働きがあります。
起床時はコルチゾールがピーク。
体は「エネルギー不足」と認識しやすい状態。
ブドウ糖が不足すると、筋肉のアミノ酸を分解して糖を作る「糖新生」が起こります。
この状態が続くと、筋肉が減り、基礎代謝が低下。
結果的に太りやすい体質に。
2021年のKimらの研究(Frontiers in Nutrition)では、朝食でのたんぱく質摂取が筋肉量維持に重要であることが示されています。
トレーニーの皆さん、せっかく鍛えた筋肉を朝食欠食で減らしていませんか?
朝食にたんぱく質を含む食事(卵、ヨーグルト、納豆など)を摂ることで、筋肉の分解を抑制できます。
私たちの体には「体内時計(サーカディアンリズム)」があります。
そして朝食は、この体内時計をリセットする重要な役割を担っています。